スタイル論 〜バックダッシュ |
| 今回からは各論です。 まずはこの手の議論で必ず槍玉に挙げられる「バックダッシュ」。 一応口上のほうもお読みください・・・ 今更説明の必要もないかもしれませんがバックダッシュってのは相手と反対方向にひょいっと飛び退いて距離をとるアレです。 オフィシャルでは「ステップアウト」と言ったりしますがプレイヤーの間では「バックダッシュ」の方がよく使われるかと思います。字面からもイメージしやすいし。 数あるスタイル論の中でも一番歴史が古いんじゃないでしょうか。私の知る限りこの手の論争が始まった鉄拳2の時代からバックダッシュ=チキン・卑怯と言われ続けていて、ある意味スタイル論・チキン論争の代名詞的なものになっていたと記憶しています。 そもそもなぜバックダッシュが非難されるようになったのかと言えば、やはりあまりにもノーリスクであるということが問題だったのではないかと。 鉄拳の対戦における数ある行動(立ちガード・しゃがみガード・横移動・構えetc.)のうちバックダッシュだけがほとんどの攻撃をかわすことができてしまうため攻撃側としては何もすることがなくなってしまうんですよね。もちろんバックダッシュ中はガードできませんからリーチの長い技を出せば当たらないこともないのでしょうが、よほど距離とタイミングを計らない限り確実に当てるのは難しいでしょう。少なくとも読み合いの中で相手のバックダッシュを読んで技を当てるというのは非効率的ですね。 しかも硬直も少ないですから相手のステップインに対して技を当てたり技をスカしたのを確認してから浮かし技を当てることもそう難しくはなかったので、どちらかが下がり始めるとお互い容易に近付くことができず手詰まりになってしまうことも多かったかと思います。(それが面白いって人もいるかもしれませんが・・・) そんな訳で中・上級者を中心にバックダッシュを封印して接近戦の打ち合いをする風潮が強くなっていきました。 鉄拳3時代は筐体に堂々と「バックダッシュ禁止台」という張り紙がしてあることも珍しくなかったですし(ウチの地方だけ?)、鉄拳TTに至ってはバックダッシュを多用すると画面下にチキンマークが出たりしました。その後の鉄拳4ではチキンマークこそありませんでしたがバックダッシュは大幅に弱体化されることになります。こうシステムを見ると開発者側でも(少なくとも当時は)バックダッシュに対して否定的なスタンスであったことが容易に想像できますね。 だからといってシステムからバックダッシュを削除しろとまではさすがに思わないですね。それはそれで窮屈になりそうだし、初心者さんからすれば上級者の怒涛のラッシュを回避するために必須のシステムだと思います。 使えるけど使わない、ってのがこの手のハナシにおけるある種の美学のようなものなんですよね。独善的な優越感かもしれませんが。 また一口にバックダッシュ否定派といってもどこまで制限するかはピンからキリまで。一切ダメと言う人もいればある程度は容認する人まで様々かと思います。 ・開幕バックダッシュ 対戦の流れで下がるのは構わないがせめて開幕くらいは手ぇ出そうぜ、という意見もよく耳にしました。個人的にこれは結構同意できるかな。 開幕時というのは「せーの!」で技が出せる貴重な機会なんだからそれを放棄して逃げ出すというのはむしろもったいないような気もします。 鉄拳4の時はラウンド開始前にも動き回れたので、対戦始まる前から相手が必死で逃げ出したときにはちょっと閉口してしまいました。 ・連続バックダッシュ いわゆる「山ステ」等のテクニックを用いて延々と下がり続ける人、これも結構厄介です。追いかけるの大変なんですよね。最近ですとバックダッシュと横移動を絡めて下がっていきますから直接技を当てるのは至難の業ですね。特に壁無しステージだと手がつけられません。そういう人に限ってコッチが近付いた時に技を合わせるのが上手いんだよなぁ。 私個人としてはただ下がり続けるだけなら別にそれほど嫌ではないかな。ただ露骨なタイムアップ狙いはちょっと嫌かも。あと自分から下がっておいて追いかけてこない相手を見て「あいつは待ちだ」とか言うのも勘弁して欲しいっす。 ・スカし確認 相手の技をバックダッシュでスカしたのを見て浮かし技等を叩き込む、っていうのをなんだか基本戦術のように語られるようになって久しいのですが、私は未だにこの手の戦術に馴染めないんですよ。 だいたいバックダッシュからのスカし確認ってノーリスクハイリターンここに極わまれりって感じしません? 別に卑怯とまでは言いませんが、どうせならお互いがリスクを冒して打ち合った方が面白いと思うんだけどなぁ。 そもそもこういう戦術が嫌だからバックダッシュ禁止ってのが広まったんだと思いますが・・・。これも価値観の変化ってやつですかね。 えーと、誤解されそうなので一応書いておきますが、私自身は昔ほどバックダッシュに対する嫌悪感はありません。まぁ選択肢の1つとして相手が下がる分には(例えスカし目的であったとしても)それもアリかなと思うようになりました。さすがに延々と下がりまくる人にはちょっと閉口してしまいますが。 ただ自分から下がるようなことはまずありませんね。もうこれはチキン云々と言うよりも骨の髄まで染み渡ってしまった自分のスタイルなので変えようがないと思います。たとえ下がる相手に惜敗したとしても「自分も下がってれば負けなかった」などと思うことはほとんどありませんね。(まったくないとも言い切れませんが・・・) たまに自分と同じ接近戦主体の人と対戦するとやっぱり楽しいもんです。このスタイル続けててホント良かったなぁと思いますね。 |
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